駄文集

思ったことをただ書きます

2020-01-01から1年間の記事一覧

バーバリーマン

夜の住宅街に足を向ける。特段変わったところのない普通の住宅街だが、今日の私にとっては普通ではない。現在の時刻は深夜2時。この時間にもなると道を歩く人はほとんどいない。30分の間に1人の人間とすれ違うくらいの静閑さだった。私は目があまり良くない…

私の創作事情について

今回は私の創作事情について話したいと思う。はてなブログを始めてもう半年ほどの期間が経過した。現在、これを含めないで8つの文章を公開している。当初の目標は一週間に1つの文章を投稿するという目標を持っていたが、このざまである。 文章を投稿し始める…

ある空間において物体が占める割合について

部屋を片付けたい。無論、散らかっているからである。机上にはメガネを拭くための布や使われないのに役に立つという顔をしている何本ものコードなどが互いに縄張りを主張し合っている。床の上では掛け布団がだらしなく起き抜けの姿のままで寝ており、いつか…

夜行

私は気がつくと夜の電車に乗っていた。どうして乗車しているのか思い出せない。乗る前に何をしていたのかもわからない。これは夢なのだろうか。わけがわからない。しかし夢と思ったとて、特に変化はなく、時間が過ぎるだけだった。どうしようもないので、と…

閲覧注意

広い閲覧注意だった。閲覧注意の閲覧注意で閲覧注意の閲覧注意がくっついていたからだ。閲覧注意と閲覧注意の閲覧注意は限りなく閲覧注意になっていた。閲覧注意とは閲覧注意、閲覧注意で出会った。閲覧注意、閲覧注意での閲覧注意で閲覧注意が閲覧注意にな…

フレンド

広いベッドだった。マットレスの中央で2人分の肉体がくっついていたからだ。肉と肉の境界は限りなく曖昧になっていた。彼女とは去年、大学で出会った。偶然、大教室での講義で席が隣になったことから知り合ったのだ。今僕らは行きつけのホテルにいた。このホ…

ナイフと骨付きチキン

とても嫌なことがあった。正確には小さな嫌なことがたくさん降り積もって、心のどこか大事な部分がその重さに耐えられなくなり、巨大な黒い穴が空いてしまった感じだった。その底なしの黒さが全ての前向きなことの一切合切をその内に引きずりこんで、体の中…

悲しき玩具

男には付き合っている女がいた。付き合い初めて2年になる。しかし男には、その女とは別に、付き合いたい女がいた。今の女と縁を切りたいわけではない。ただ、体の内側から滔々と滲み出て、心の臓を締め付け上げるあの感情を覚えさせる、あの女がいるのだ。そ…

寝れない

私は今、布団に潜っている。目を閉じているが、どうにも寝付けない。特に思考が巡らされているわけでもなく、周囲がうるさいわけでもない。なのに眠れない。布団に入って三十分ほど経過しただろうか。腹が減ってきた。腹の中の肉が縮まってぽっかり空間が広…

寝れない深夜の時間

寝れない深夜は目を逸らしたいことを考えてしまう。先の見えない将来、張り合いの無い生活、単調な日常、理想から離れた体型、上手くいかない人間関係、気まずい親、時間の浪費、才能の無さ、存在意義...そんなやるせないたるんだ鬱憤を書き連ねるためにこれ…