駄文集

思ったことをただ書きます

 死ぬための労力が全くなかったら、恐らく情動のままに身を任せる人は多いに違いない。つまり、死ぬのが怖いというより、死ぬまでが怖いのだ。寝る前に、明るい部屋でよくこんなことを考える。でもきっと、自ら身を投げ出す人は生きてから死んだのだ。本当に愚かしいのは、死んだように生きている者だ。生きているのに死んでいる。こんなに滑稽で、その実を知ったら冷笑を捧げられるようなことが他にあるのだろうか。


 こんなことを夢想する。もし自分が何かを盲信する人だったら。今どれほどそれを切に望んでいることか。信じるもののために生きるのだろう。それの存在、もしくはその存在に対する信仰心が生きる理由なのだろう。私はそのようになりたい。無我夢中、とにかく遮二無二に、一切の脇道に逸れることなく、混じり気のない全くの原色で人生を全うしたい。このような非現実で馬鹿げた妄想を、よく、する。